新築住宅‐一戸建‐横浜

注文住宅の魅力は住み手の生活に合わせて、間取りを考え、世界に一つだけの家を作れるということです。

 耐震、省エネの性能、設備、も妥協せずに自分の好みの物を選ぶことができます。

この新築住宅は、構造材は国産の天然材を使用しています。これは、施工会社の方針で、
独自のノウハウが随所に光っていました。

今回の施工はすべて、柱梁は手刻みです。構造においては、集成材は使用しておらず、仕上げ材におけるベニヤ は一切使っていません。床板なども無垢材を使っています。無垢の木に囲まれた、木の気持ちよさを満喫できる家となっています。

また、施主様が電気 水道 設備に明るい方であり、設計しながらも教えていただく事ばかりでした。

良い住宅に関われてとてもラッキーであったと思います。

ありがとうございました。そして、これからも長いお付き合いをお願い致します!



↓建て替え前の写真
建て替え前

↓らせん階段の模型
らせん
↓よく整理された現場の写真
道具



↓建て替え後の写真
建て替え後

新築住宅ー省エネ性能、上から見るか?下から見るか?

 今回の新築の断熱計画は、なるべく断熱性を高く、それこそ、一台のエアコンで階全部をまかなうような性能を目標に始めました。
しかし、、いろいろな条件から、そこまではやらずに次世代省エネ基準をクリアする断熱性能を目指しました。

どうやってめざすのか?というと、今は計算ソフトがあるので、そこに落とし込みます。
無料のものは 一般社団法人 性能評価・表示協会 のエクセルシートがよくできています。
※一般社団法人 性能評価・表示協会
https://www.hyoukakyoukai.or.jp/

次世代省エネ基準とは平成11年に決められた基準で、品確法の等級4に、ざっくり相当します。

※次世代省エネ基準について↓
http://jutaku.homeskun.com/legacy/syouene/syouene/syouene.html

窓は予算と相談しながら性能の高い物を入れました。

↓引違の例です。外部は通風雨戸(雨戸にルーバーがついていて通風できる)

窓 引違と通風雨戸

↓外と内 両方に開く窓です。雨の後に内側に開けるとレールの水が室内に入ってしまうので注意です。防犯性は高いです。
窓ドレーキップ

性能の良い窓は、枠が大きくなるので、人によっては暗く感じるのが欠点です。


具体的にどのくらい断熱をいれたかというと、屋根は吹付断熱180㎜、壁は85㎜、床下はウレタンフォームです。
吹付発泡断熱とは、ホースから出てくるウレタンが壁の中で膨らんで隙間を埋める、というものです。

断熱性能を高めるには、

「断熱より気密」

ということで隙間をなるべくなくすことが重要です。
ですから、断熱は専門業者にまかせられる工法を採用しています。
発泡ウレタンフォームがつまった屋根です。

アイシネン1

アイシネン3

アイシネン2


●小屋裏の吹付後の涼しさは業者もびっくりしていました。
(通常 真夏の小屋裏の工事はとてもつらいのですが)

また、屋根の通気層、壁の通気は設計時に気を使いました。家を長持ちさせるためです。

この断熱材の下には通気層が通っています。
通気層を作るための部材の写真です。(アップ)
卵型の部分で合板との空きスペースを取っています。

屋根通気部材s

・卵パックを屋根裏全体に貼ったようですね!

屋根通気遠景

この卵パックの裏の空気は軒先から入り、屋根のてっぺんの通気金物から抜けるようになっています。

軒通気部材

↑ 軒先の空気の入り口です。

もし、どれだけ使ってもなくならない熱源があれば、家は省エネルギーである必要はありません。
しかし、残念ながらないので、家の断熱性はあげざるをえないでしょう。暑すぎ、寒すぎる家よりは
断熱性能の良い家は快適に暮らせます。

しかし、

普段、現場では気密を切らすな~ とうるさいですが、
実は私は、狭い 密閉したところが苦手で、飛行機ものりたくないのです。

断熱性能が高くなるにつれ、密閉感もアゲアゲになるので、断熱性最高値をマークしている家の見学会に行って、
人が多いのと相まって、息苦しくなり、窓をあけてハアハアしたことがあります。

断熱性は高ければいいというものでもない、それぞれの人や、いつもの地域のちょうど良さを理解していないとだめですね。


新築・改装・悩ましい擁壁問題

 
今まで住んでいた家を壊して新築する場合、悩ましいのが、地盤・擁壁の問題です。
地盤は、家を支えている地面のこと、
擁壁、というのは、土地と道路の間に高さの差があって、
そこを壁で支えているものです。

画数が多いので以降、ヨーヘキと呼びます。(今どき、原稿用紙で書いているため 笑)
横浜は山が多いので、敷地どこかにヨーヘキがあるお宅が多いです。
ヨーヘキ写真
擁壁写真


 今回の新築では、ブロック塀のヨーヘキがありました。
以前から家が建っている場合、今の基準に合わないヨーヘキがある事が多いので
 作りなおすか、建物の方でもし、ヨーヘキが崩れても大丈夫なように
 対応しなければなりません。
今の基準は地震力を考えていますが、
昔は地震の時に崩れないように壁を作るというより、平常時土が動かなければ
良いというぐらいの意識しかなかったのです。

今回は建物を更地にしてからヨーヘキあるいは基礎を設計するのでは間に合わない為
まず、現在の地耐力をスウェーデン式サウンディングで測りました。
スウェーデン式サウンディングとは、重りを載せて鉄の棒を廻しながら何回まわるか
を数え、感触を記録し、(ガリガリなど)
地中に固い層があり、半回転数が60回に達しても25cmの貫入ができない場合には測定を終了します。
地中何メーターの所に固い層(支持層)があるのか黒板に書いてあります。
自沈層(何もおもりを載せないのにストンと落ちる感触がある場合には地盤に注意が必要です。

サウンディング写真
スウェーデン式サウンディング試験


 建物を除去しない時、出たデーターは、まあまあではありましたが、
そのデーター数値では
調査会社A社では地盤保証が出ないということでした。

しかし、保証が出ないほどひどい数値ではないとこちらでは判断したため、
A社のデーター数値を基にした基礎を構造設計会社に依頼しました。
しかし、

上部に建築物がある状態での計測であるためデーターが少なく、
間違いの可能性や、
データー会社によって地耐力の解釈がちがうこともあるので、
更地にしたときに調査会社B社で再調査をすることにしました。

幸い、更地になってからの再度のサウンディング試験では、前回より良い、
問題ないデーターがとれました。
そのため、地盤保証にも加入できました。

A社では杭基礎をやらなければ地盤保証はつかないという事でしたが
B社ではベタ基礎で地盤保証がつきました。また、構造事務所に依頼することで

結果的に安いコストで済みました。

もちろん、地盤は大切ですが、お客様によってどこに予算をかけるかは違うし、
土地を売る時に、地中杭が埋設物として残ってしまうし、杭基礎は
慎重に採用したいと思っています。

まとめると、

ヨーヘキよくある!プランの敵!げんなりする。
なぜなら対応が難しいから!
でも、ヨーヘキがあるから、見晴らしのいい、日当たりのいい坂道に人間は便利に住める!
土地のないところに平地を作るヨーヘキはすごい。
これからも、予想外が起こった時にも対応できるよう、スケジュール考えながら
地盤 ヨーヘキ問題を扱っていかねばなるまい。
と思いました。

そして、
こんな基礎になりました。地中梁を採用しています。

地面を掘り、鉄筋を組み、コンクリ流して、さあ、家を建てる準備が整いました。
鉄筋遠景

鉄筋細部

基礎立ち上がり









新築住宅―地鎮祭

地鎮祭について


 設計した、新築住宅の地鎮祭を行いました。
(^-^)/
神主 地鎮祭 

 地鎮祭とは?

 工事の安全と、建物完成後の繁栄を願って、  更地になった土地で行う神式の儀式です。

  笹竹(はっぱのついた竹)、を四隅に立て、注連縄(しめなわ)を張って結界を作ります。  「照葉樹林文化」という本によると、竹を立てて聖なる場所とするのは、
インド南部から始まる照葉樹林帯に共通する文化だそうです。日本だけではなくアジア各国にもある習慣なんですね。 

●地鎮祭がどういうものか知りたい向きもあろうと思うので  
簡単に内容を説明します。

 ①竹で縄張りをする(足もとはベニヤ/シート等で歩きやすいように)
 ②祭壇を設け神様にお供物(※)を捧げる。
 ③祝詞をあげる
 ④鎌(かま)・鍬(くわ)・鋤(すき)を盛土に入れて工事の無事をお願いする。
  ※供物=米・酒 季節の野菜果物  など

 ④は地鎮祭ならではの儀式です。
 
  • 1 木で作った鎌(忌鎌)で草を刈り取る仕草をする⇒建築主の役目 お施主さんがいなくては
  •     家は建ちません。
     
  • 2 木で作った鍬(忌鍬)を盛り砂に三度つき立てる⇒設計会社 の役目 土地を均す くわのようにまず家の絵を考えなくては建ちません。

  • 3 木で作った鋤(忌鋤)を盛り砂に三度つき立てる⇒施工会社の役目  深く耕す すきのように家を作る人がいなければ、やはり建ちません。

  •  昔の人はよく考えたものだと感心します。

     よく「人生の岐路に立つ」と言いますが、スピード時代の岐路は 高速道路の緑の看板のごとく 、「走りながら判断する」 「見逃したら、もうアウト」 「何も考えずスマホの指示に従う」ものと成り果ててます。

     最近は儀式は敬遠されがちですが、
    「一度立ち止まる」為に儀式はとても良いと思います。
     日々の感情に流されず、家を作る立場の再確認にもなります。

     もちろん、良い思い出作りのためにも。
     神様って必要なんだなあと頭を垂れながら考えていました。 お供物 地鎮祭


    (お供物の例)

     


    祝!一級建築士合格10周年(vol 2)‐新築住宅における耐震性能の目標値

    自分の家族のライフスタイルに合った、理想の間取りを実現したい。

    それが家を建てる理由の第一番ではないでしょうか。

    でも、その家は、地震にあったら、どうなるでしょう。


     新築住宅における耐震性の目標値についておはなしします。


    ① 確認申請通ったから 安心では無い訳


    ・地震の大きさは加速度だけでは決まりませんが、

     阪神・淡路大震災の最大加速度は818ガル   

     一方、建築基準法の大地震の加速度は400ガル程度。

     

     つまり、建築基準法の想定する大地震は

     「震度6弱の上から6強の下」くらいです。


     基準法を守っているだけでは

     震度7で倒壊しないとは言えないのです。


     今の住宅は、建築基準法が制定された当時に比べ

     地震に対する研究も進み、品物もよくなり、

     性能は格段に上がっています。

     ですから、新築ならば、

     大地震に際して直してまた住める性能を目指すべきです。


    ②では、どの位の強度が必要か


     能本の地震の調査では、※品確表示 の1.3倍程度の強度があれば

     ほぼ 無被害だったようです。

     一概には言えませんが等級3の1.3倍程度の壁量があれば良いです。

     ※住宅性能表示制度については http://www.sumai-info.jp/seino/shinkaisetu.html


    ③具体的にどんな感じなの?


    ●等級3の1.3倍を目標にした家の壁の配置です。↓


    壁位置数字クリックすると拡大します。

    ●赤丸の数値が大事です。

    壁強さ数字 クリックすると拡大します。


    2016年に設計した新築住宅の壁量です。

    壁の強度はダイライト(ベニヤの親戚みたいなもの)と、補強的に筋違を入れています。


    図面を見てもよくわからない・・

    建物としては、こんな感じです。


    (写真)外観

    K邸全景 

    (写真)吹き抜け

    K邸吹き抜け 

    窓少なっ!て思われるかも知れませんが

    かなり交通のある道路に面している為、

    意図的に、道路側の窓を少なくしています。

     内部は吹き抜けを設けた2階リビングで、無垢の木材のみで内装され、収納を多く設置しています。また、断熱性能も高く設計しました。(断熱の話は次回に)


    ようするに、新築住宅の場合、等級3の強度は最低限必要ですが、総2階であれば、

    外壁+アルファで熊本地震に耐える強度の家を作ることができます。

    壁だらけになる、、というのは間違いで、内部の自由度も高いのです。



    祝!一級建築士合格10周年

    早いもので、一級建築士に合格してから10年が経ちました。


     ゴーギャンは、

     我々はどこから来たのか

     我々は、何者か 

     我々は、どこへ行くのか


    で幼児から老人に至るまでの人の様を描きました。

    ゴーキャンの絵 


    改めて、自分を振り返ってみます。


    ①建築士は どこから来たのか?「合格」からです。

     望みは、「寝ることだけ」だった、受験の日々に戻りたいとは思いません


    ②建築士とは 何者なのか?


     設計・工事監理は(広さにより)建築士の独占業務です。

     2階建木造住宅100平米以下のものしか、

    無資格者は、 建物の設計・工事監理が出来ません。

     どれだけ家に詳しくてもです。


     横浜市の場合、有資格者でないと100平米以下であっても

     確認申請の書類に(有資格者では求められない)配筋図や、コンクリートの

     スランプ値であるとか種々基本的な資料が求められます。


     有資格者は、基本的な事柄について検討の必要がないということでなく

     当然検討をしているだろうということです。


     たまに、申請を簡易にするためだけに、していない工事監理に

     名前を書く事例がありますが、建築士法第2条の2の(職責条項)

     あるいは、建築士24条の2違反に問われる可能性があり、

     このような事例は建築士としての資質を問われる行為という事を

     建築主も、施工者も、建築士も自覚を持たなければなりません。


     医療が医者・看護師その他、本人、の役割分担で出来ているように

     建築の法律は施工者、建築主・建築士それぞれが役割を分担するように

     定めているのです。


    ③どこへ行くのか?


     車で1時間以内に行ける現場のみで木を活かす住宅・耐震・省エネなど

     地域の建築をしています。

     

     世の中にはほぼ70%できれば上々と

     考える人と、30%も出来ないことがあった。。

     と思う人がいます。上に立って仕事をしていくには、

     前者でないと務まりませんが

     細かい所に目がいかなければ困ります。

     ほぼ、お客様の求めに応じるままで、毎回新しい課題が出てきます。


     どこへ行くのかは、私が教えてほしい位わからないのです。

    セッケイイメージ 







    プロフィール

    材木店店長

    Author:材木店店長

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    ウェブで 木材の通販 (塗装、組み立てなどの加工 も 可能) のほか、 一級建築士として、住宅の設計施工もしています。フランス語を勉強していた筈なのに、何故? しっくいや無垢の木など、自然素材を使った住宅設計が分野です。


    大したことはないですが、昔からの材木族のため、木材の種類には少しは詳しいかも知れません。

    趣味は建材のカタログを読むことと、文章を読んだり書いたりすることです。


    この世の中にまだない、いいものやいい仕組みを作ることが
    できるのではないか,
    自分は何かできるのかと発達するウェブの世界をのぞく度、心震えています。



    わくわくすることに出会うと、我慢出来ずに没頭するけど、
    そんなんで生きて行けるのだろうか。周りの人は大丈夫なのか?


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