FC2ブログ

「木造住宅の耐震補強」

「木造住宅の耐震補強」
(写真は、クリックすると拡大します)


この30年の間に、関東で大きな地震の来る確率は70%と言われています。

築20余年の横浜市N邸で、自宅の耐震補強を行いました。

手順その①  現状の強さを算出

当社は、一級建築設計事務所も兼ねているので、一般診断法で
現状の強さを算出しました。(横浜市でも少ない耐震の設計施工+補助金申請のできる会社です。)



残念ながら現状は、総合評点0.46だったので、0.7以下のくくりとなり、「倒壊の可能性が高い」となります。

2000年に建築基準法の改正があったため、筋違等が入っていても
金物がないと引き抜き力に対抗できないために値が低くなります。

手順その② 改修場所の検討



住みながらの耐震補強になるため、
お客様の使い勝手の改善(改修希望場所)と摺り合せながら、できる範囲で
高い評点を目指します。
 改善要望は、てすりなどの設置 省エネ改修 レイアウト変更 水回り、設備改修 物の整理 などが多いです。

目標値は、品確法耐震等級3にあたる1.5評点になるべく近い値としました。
同時に雨漏りのチェックも行いました。

手順その③ 耐震以外の補修も









ベランダの手すりを外した所です。よくある事例ですが、
水もれが起こり、手すり壁の中が高温になりますと、水の行き場がなくて
蒸れて、木材がぐずぐずになってしまいます。
防水をやり直し、改修しました。
今は、防水の技術が上がったので、1階の居室の上が、ベランダという
間取りも可能ですが、メンテナンスを怠ると雨漏りの原因になります。
お客様の動線上の要望から間取優先で、安易にこのようなおさまりになるのは、設計者としてはさけたいものです。


手順その④ 全体の軽量化をはかる








耐震補強は、屋根瓦を金属瓦に葺き替え、全体の軽量化を
はかる所から始めました。丁度、下地も傷んでいたので、張替ました。

以前も、どっしり とした豪邸の風情でしたが、モダンな感じになりました。
(金属瓦でも表面に天然スレート粒を吹き付けた物を使い、
  雨音を軽減しています)

手順その⑤ 壁を補強する

耐震補強というと、全て壁をいじるイメージですが
そんな事は、ありません。全体のバランスを見て、偏心率が0.3を
超えないよう、壁の強度を決めています。

壁に使う金物、釘、ピッチ、面材などを書いた紙を貼ります。



今迄、金物がついていなかった柱に金物をつけます。
釘長さ、釘ピッチを守りながら、面材を貼ります。



7




終わった工事は、書類にまとめて、お客様へお渡しします。

これから、どれだけ住むかわからないという方も、いまの家を
愛して止まない方も、耐震補強をおすすめします。
震度や工事内容についても一級建築士2名体制でよくご説明致します。

まず、第一歩として、
 現状の強度を調べてみるところから始めませんか?7万円程度から
一般診断と補強方法のご提案を致します。

 売却の際に強度が明らかになっていると、有利です。
逆に表面だけきれいにリフォームされていても、数字で強度の裏付けが
ない住宅は、危険ですし、買い手も不安であろうと思います。

後回しになりがちな耐震ですが、17年前、阪神でたくさんの方が
家屋に押しつぶされてお亡くなりになっているという事を考えると、
家は最低限命を守る構造でなくてはならないと思います。

 ご覧のように、特殊な金物などは使わずに普通の工法で耐震性は
上がります。むしろ住み心地向上に足すイメージで耐震補強を
なさったらいかがでしょうか。

プロフィール

材木店店長

Author:材木店店長

記事中の写真はクリックで拡大します。


ウェブで 木材の通販 (塗装、組み立てなどの加工 も 可能) のほか、 一級建築士として、住宅の設計施工もしています。フランス語を勉強していた筈なのに、何故? しっくいや無垢の木など、自然素材を使った住宅設計が分野です。


大したことはないですが、昔からの材木族のため、木材の種類には少しは詳しいかも知れません。

趣味は建材のカタログを読むことと、文章を読んだり書いたりすることです。


この世の中にまだない、いいものやいい仕組みを作ることが
できるのではないか,
自分は何かできるのかと発達するウェブの世界をのぞく度、心震えています。



わくわくすることに出会うと、我慢出来ずに没頭するけど、
そんなんで生きて行けるのだろうか。周りの人は大丈夫なのか?


「どんな木材をどこで売っているかに興味をもたれた方は、下のバナーをクリックして下さい。お店のページに飛びます。


川島材木のページにリンク<br />

最新記事
店長のツイッター
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ