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森へ行く「実習型木造建築学」

10月20日に生徒を連れて、神奈川県内の製材工場と
原木市場を見学に行きました。



先回は、速水先生が
「小規模林業家は、林業収入だけでは、立ち行かぬ」という現状を
 お話し下さいました。
昭和50年には、全林業収入の11%でしかなかった
林業における、きのこの栽培収入が、平成21年には、全林業収入の53%
 つまり、半分以上というショッキングなデーターも出ています。

「なめこにも負けた…」キノコなんて、ボコボコ1日で
 生えてくるのに、60年、70年の木を売った収入が負けているという
 現実‥・辛いです。

 神奈川県は、出材量は、沖縄県に次いで少なく
 まさに、立ち行かなくなっている「都市近郊の林業」の見本です。

最初に行く 製材工場の
株式会社 市川屋さんは、明治から続くという製材の老舗です。

宮ケ瀬ダムを車窓に見ながら、バスは丹沢の奥へと入ってゆきます。
 県のバックアップを受けて建設した最新の製材ラインに
 生徒達(総勢50余名)は、興味深々です。


 実際に動く製材機械を見て、製作する人から話を聞けるのは
 学生たちにとって、貴重な時間となったようでした。

「木の背と腹は、製材の時は、どのようになるのか」
「丸太の立部(りゅうべ)単位と製材の立部単位はどう違うのか」

 と鋭い質問が飛び交います。ここで木は、丸太から柱や板等に挽かれて
 乾燥釜に入れられカンナをかけ、ブランドネームやヤング係数、含水率を
 表示されて、製材品となります。
 無等級材に比べヤング係数90の木では、1.5倍の基準強度(圧縮)
 があります。
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次に、秦野市菖蒲にある原木センターに向かいました。
積み上げられた丸太、木の香りが鼻をくすぐります。



 平成11年の出材量は、7452立部そして、
 平成23年の出材量は、13435立部、出材量は、2倍近く増えているのですが
 売上は、ほとんど増えていません。



 手入れされていない高年齢の木の需要がないからです。
 立木を売っても育材費用がまかなえない中で、補助金を投入して
 治林(森林を手入れすること)していても、切った木の行く先がない、
 つまり 売れないのは、 悲しいことです。

県では、①製材品に強度を表示→製品を良くする
    ②県の木材で家を建てる人を後押し→県産材の家作りの宣伝
    ③税金を投入して治林
  の3つの政策を行っていますが、木材の需要がなかなか増えません。

けれども、先生も、生徒も木が大好きで、これだけ一生懸命になっている

ならば、きっと、

先には、何かいい事が待っていそうな気がしてきました。

そして、山道を走るバスの中で授業をしたせいで、バスにも酔いました。


プロフィール

材木店店長

Author:材木店店長

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ウェブで 木材の通販 (塗装、組み立てなどの加工 も 可能) のほか、 一級建築士として、住宅の設計施工もしています。フランス語を勉強していた筈なのに、何故? しっくいや無垢の木など、自然素材を使った住宅設計が分野です。


大したことはないですが、昔からの材木族のため、木材の種類には少しは詳しいかも知れません。

趣味は建材のカタログを読むことと、文章を読んだり書いたりすることです。


この世の中にまだない、いいものやいい仕組みを作ることが
できるのではないか,
自分は何かできるのかと発達するウェブの世界をのぞく度、心震えています。



わくわくすることに出会うと、我慢出来ずに没頭するけど、
そんなんで生きて行けるのだろうか。周りの人は大丈夫なのか?


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